INTERVIEW

社員インタビュー

harevutai完成とオープンまでの流れを教えてください

5年ほど前、豊島区庁舎が建て替えを検討していた時期が始まりでしたね。いろいろなご縁もあり、豊島区やサンケイビルさんと共同で、旧豊島区庁舎、旧豊島公会堂跡地にできる新複合施設Hareza池袋を起点に池袋の街全体を盛り上げていくプロジェクトがスタートしました。当社としては池袋を「女子のオタクの聖地」としてブランディングしていきたいというテーマのもと、アニメやサブカルをキーとしたharevutaiのコンセプトを作り上げていきました。ハコ(ライブ会場)に関しては、普段関わることがない不動産会社さんや建設会社さんと一緒に作り上げていくため、プロジェクトの進め方や専門用語などお互いに理解できていない部分も多く最初は大変でした。

例えばロッカースペースを作りたい、とかライブ配信のための回線を引く工事をしたいと言ってもいろいろな手続きや工程があり一筋縄にいかないことが多々ありました。工事区分に関する考え方や建築、消防に関する法律など初めて知ることばかりでしたね。

音楽ディレクターとかライブプロデューサーをやっていた頃は、その先の仕事まですぐに把握できていたのですがライブ劇場を作るのは初めてだったので、「上手くいく」って思うようなことが様々な制約によって進めて行く事が大変でした。でも最終的にはお客さんの笑顔が見られること、我々もやっていて楽しめることが一番。ですので、「この雰囲気やばいな」って思うこともみんなで楽しく変換するようにしていました。

企画のスタートから現在まで4、5年にわたるプロジェクトなので、メンバーも入れ替わり立ち代わり。色んな人の協力があって完成したライブ劇場ですよね。

ずっと同じメンバーだったらダメだったよね。新しい血が入らないと生まれなかった。

そうそう。harevutaiはポニーキャニオンの多様な「知」が集結した箱です。

[左]harevutai エントランス /[右]harevutai フロア

無事にharevutaiがオープンしましたが、現在の業務は?

ブッキング営業、スケジュール管理、様々な企業さまとの協業から業務オペレーションの構築まで日々考えることがたくさんあります。まだオープンしたばかりなので、より最適な運営の仕組みづくりをしている段階ですね。

ゼロからの業務は答えがなく、不確実な要素が強いんです。そういった状況下でどうビジネスを作っていくかって、ものすごく大変であり、ものすごく面白いことだと思います。だからこそすごくクリエイティブ。自分も変化しながらアイデアを生み出していくのだけど、予期しないところで色んな問題が起こるので、日々の状況変化がすごいですね。

内装デザインはどのように決まったのですか?

豊島区やHareza関係者の方々から、外から見てもインパクトがあるものを、という要望をいただいていました。ちょうどエントランスが外からもしっかり見える立地なので、外部のクリエイティヴチームにお願いし、LEDライトを多用した印象的なエントランスをデザインしてもらいました。特に夜になるとイルミネーションのように目立つので評判も非常に良いです。こういった自分たちなりのコンセプトを、自分たちにはない外部の能力と掛け合わせて形にしていけたことはとってもプラスになっていましたね。例えば物の配置について、我々には「いい、悪い」「かっこいい、ダサい」しか分からなくても、プロの人たちは「なぜここに置くか」をすごく考えていたりするんです。いろんな会社に突撃訪問するなど、関連する業界のことを色々掘り下げて調べました。

レコード会社がライブ劇場を持つことの強みは何ですか?

少し前まで我々の主要商品だったCDが売れなくなり、レコード会社は今後どうしていくかを考えなきゃいけない時代。harevutaiは社内のコンテンツとライブを掛け合わせて、世界配信などによって会場のキャパに捉われずライブの規模を無限大にできる夢があります。

自社のリソースと劇場という場を組み合わせていろいろなビジネスを創っていける、というところに当社が運営する強みがあると思います。当初からライブ劇場という場をプラットフォームとしたコンテンツのエコシステム作りたいという想いがありました。また、当社の運営だからというわけではないですが、配信設備が整っていることもharevutaiの強みだと思っています。電車で遠くのライブ会場まで行って、グッズの先行販売に並んで、開演まで時間を潰して、遅い時間に混雑のなかまた遠くまで帰って。そういう従来のライブの形も在りつつ、これからもっとライブの形が多様化していくと思います。じゃあharevutaiはどうオリジナリティを出していこうって考えたときに、いつどこにいてもスマホ1台で高画質・高音質のライブが気軽に楽しめる環境があったら良いなと考えました。持ち込み機材無しですぐに世界中にライブ配信ができるということをフル活用して新たなライブビジネスの形を提案していきたいですね。

まだオープン後間もないですが、やりがいを感じたことはありますか?

harevutaiを作っていく過程で、今まで関わったことのないような業界、職種の人たちとたくさん出会えたことです。豊島区といった自治体の方々をはじめ、デベロッパー、建設、機材メーカーといったハードを創る方々、デザイナー、技術者、テック企業、通信会社といったインフラやソフト面を創る方々まで日々新しい出会いの連続です。我々が持っているスキルやノウハウと、外部の方が持っているスキルやノウハウを掛け合わせて、自分たちだけでは想像もつかなかったようなものを作っていくことにやりがいを感じました。オープン前から現在も含めてそうですが、harevutaiに行くと個人やスタートアップから超大手企業の方まで様々な人が出入りしてディスカッションや実験が行われています。

本業では出会うことがなかったクリエイティブな人たちと出会えるから、とても刺激を受けますね。負けられないし、ぶつかることもありますが、毎日トラブルもある中でクリエイティブとエンタメを追求できているなって思います。

harevutaiのお仕事と自分の部署のお仕事とを
どのように両立されているのですか?

仕事とか業務っていう感覚ではないですね。ライフワーク。それぞれの部署で自分のミッションがあって、自分としてそのミッションに共鳴できていて、熱量を持てて、とにかく達成したい、というシンプルな気持ちです。そうやって動いていると結果的に両立できている感覚ですかね。

プロフェッショナルの人って、他の人よりも何百倍も好きでそれに関わっていると思うんです。だから、プロジェクトを成功させるために「これができたらワクワクするな」っていう気持ちを大事にしていますね。イレギュラーなことを楽しむことも大事で、大変だし体力的にキツイ時もあるけれど、「もう無理!」と思ったことはないです。

[左]佐藤正朗:ライブ制作、音楽制作などを経て2018年より現職
/[右]檀原由樹:営業、マーケティング担当を経て2016年より現職

ポニーキャニオンの良さを教えてください

ポニーキャニオンってレコード会社の中ではデパート的な存在。色々な事業があるから、やりたいことを見つけられるし、自分から探しにいける環境だと思います。やりたいことを追求していける人が楽しめる会社だと思います。

やりたいことのために会社を利用する、くらいの気持ちが大事だと思います。結果的にどの会社に行ったとしても、何年目には何をやっていて、そのためには何を成し遂げないといけないか、っていう自分の野望を考えておくと良いですね!

僕も「5年目にこうあるべき」っていう目標を持っていました。目標があると、目標に近いところにいる人たちと巡り会いたくなるし、勉強したくなるんです。「この人を目標にして超えたいな」って思うと自分に実力がつくし経験値も上がっていきます。そしてこれからは一つだけのプロフェッショナルではなくて、色んな武器を持つことが大切。ポニーキャニオンのいいところは色んなセクションを経験できることだと思いますが、中途半端ではなく全部追求した方がいいと思います!

就活生へメッセージ

やりたいことをとことんやるってことに尽きるとは思うのですが、自分の興味のあることや好きな分野で、少し緊張したり恐れ多いような人と絡むことをお勧めします。そういうコミュニティに飛び込んでみる、でもいいです。例えばサークルや部活に入ったとき、最初は「すごい先輩だな」「この人たちには到底かなわないな」って思っていても、それなりに努力していると、だんだん打ち解けられて、「自分はこういう貢献が出来るかも」とか「この部分ではこの人に勝てるかも」っていうことがあると思うんです。この感覚こそが成長だと思うので、とことん好きなことで小さな成長を何回も経験できると、就活でも会社に入ってからも必ずプラスになります。仲間もできますよ。

テンパったもん勝ち。テンパったらテンパっただけキャパが広がるから!ずっと自分のできる範囲しかやらないとそれだけしかできない。一歩を踏み出すと、どれを最優先で片付けなくちゃいけないのか、やればやるほど判断力が研ぎ澄まされてどんどん自分自身や仕事のキャパが広がると思います。あとは、アウトプットだけでなく、インプットの時間も必要だよね。常にインプットを求め、出来上がったものをアウトプットしていく作業がライフワークだと思っています。

harevutaiの今後について教えてください。

Vtuberなどのコンテンツを日本の文化と共に世界に発信して、世界規模でビジネスを展開していきたいっていう野望があります。「アニメ、漫画といったら池袋」が今後当たり前になると思うんです。その池袋の特異性を生かして、世界にharevutaiのpart2的なものも作りたいですね。僕は人生楽しむのが大事だと思っていて、そのためにポニーキャニオンを活用していくつもりです(笑)

そうですね、 harevutaiにはポニーキャニオンが培ってきた財産が詰め込まれているので、それを起点に世界とつながっていきたいです。

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